「1型糖尿病は私の個性」。挑戦する気持ちを高めてくれるキャッチレスピアスの存在

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モデル・タレントとしての活動を軸に、アーティストやインフルエンサー等々、幅広いフィールドで活躍中の星南(セナ)さん。
彼女は18歳の時に1型糖尿病を発症し、現在も病と向き合い続けています。

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そんな星南さんのライフスタイルにおいて、「Baqless」は欠かせないひとつのピース。その理由は何か?
「病気を境に180度変わった」という彼女の人生観に、答えがありそうです。


ある日突然、1型糖尿病に

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1型糖尿病とは、すい臓のβ(ベータ)細胞が破壊されてしまうことで、自らインスリン(糖の代謝を調節し、 血糖値を一定に保つホルモンの一種)を作れなくなってしまう難病のこと。

ひとたび発症すれば、現状ではインスリン製剤による治療を生涯にわたって続けなければなりません。

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「遺伝や先天性でもなく、生活習慣が原因でもない。いつ誰がなってもおかしくない病気です。 大学1年の夏、本当に、“ある日突然”でした」

アメリカへの語学留学を半年後に控えていた矢先のできごと。 「一生、病と向き合わなければならない」という絶望感や喪失感、葛藤、苦悩……etc。ありとあらゆるネガティブな感情に囚われたであろうことは、想像に難くありません。

「ただ、私って根はポジティブなんです。だからまず、目の前のステップをどう踏み出すかを、入院中にひたすら考えていました。
『どうやったらアメリカに留学できるか』って」

その後、医師や両親の承諾を得た上で、大学側と何度も相談や交渉をし、予定通り半年後にアメリカ・オレゴン州へ留学。そして、そこでの経験が、星南さんの人生観に大きな変化をもたらします。

「日本では1型糖尿病の認知度が低いこともあって、糖尿病=生活習慣病っていう偏見で見られたりとか、 学食でインスリンを打つたびにジロジロ見られることが多かったんですけど、オレゴンでは180度、違いました。 多様性にあふれる土地柄もあってか、ピアスやタトゥーは当たり前の個性的な人ばかりだったし、インスリンを打っていても『格好良いね。それって君の個性じゃん』って言ってくれたんです。 それが何だかすごく嬉しくて、そういうことをナチュラルに言える文化も素敵だなって思いました」

「1型糖尿病は私の “個性”」

「1型糖尿病は私の個性。何も隠す必要はなく、ポジティブに捉えたほうがずっと生きやすい」。
そんな気づきを得て帰国した星南さんは、自分と同じ“個性”を持った人たちが生きづらい状況に変化を起こすべく、行動することを決意します。

「一番感じたのは、病気がハンディキャップになっていたというよりも、社会やまわりの環境がハンディキャップになっている、ということ。その状況に少しでも変化を与えていきたいんです」

現在の彼女のさまざまな活動の根底には、まず「1型糖尿病」という病気について広く知ってもらいたい、という想いがあります。

モデルやタレントとしてメディアに出ることやSNSでの発信はもちろん、自分で手描きのイラストや文字をデザインした「TYPE 1 CLUB」なるアパレルブランドなども展開。
5月には、同じ境遇や想いを持った人たちの声を集めて社会へアクションを起こしていく、ムーブメント型のコミュニティもスタートするそうです。

そのほかにも、バックパックひとつで世界一周や、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ登頂、2度のフルマラソン完走など、 「この病気を何かをしない理由にしたくない」と、バイタリティ溢れるチャレンジを続けています。もちろん、インスリン治療を続けながら。

「世界一周をしたときに感じたのは、実は自分がすごく恵まれているということ。
私はインスリンが常に手に入る環境にいて命をつなぐことができているけれど、世界にはそもそも満足な医療を受けられない地域もあって、1型糖尿病を発症したら死を待つしかない人がたくさんいる。

だからこそ、私が何かに挑戦することで、『生きていれば可能性は無限にある』っていう証明にもなるんじゃないかなって。そうすることで、同じ境遇を抱える人に何かを感じてもらえたら嬉しいし、この病気に対する偏見が少しでもなくなればと思っています」


ピアスは自分の気持ちを高めてくれる存在

そんな彼女のライフワークに、「Baqless」は欠かせない存在です。

「世界一周のときはフープのピアスをずっと着けていました。着けていることを忘れてしまうくらい当たり前にある存在、って感じでしたね。 バックパッカーって、どうしても荷物が限られるし、私の場合は治療に必要なアイテムを常に持ち運ばなければならない。 だから割と地味な格好しかできないんですよね。Tシャツ3枚で半年間回すとか。だから、いかにメイクとかアクセサリーで自分の気持ちを高められるかって、大事なんですよ」


“キャッチレス”という、「Baqless」ならではの特徴もお気に入りのポイント。

「面倒くさがりでキャッチをすぐ失くしてしまう私にとって、T字の一体型ポストはすごく未来を感じますね。サージカルステンレス製であることも、自分の肌にすごく合っていると思います」

趣味のランニングをはじめ、スポーツをするときでも気にならず、どんな環境でも着けていられるピアスは、フットワークのいい星南さんの生き方にピタリとハマります。

[左]「Amity Lina Silver」 [中]「Embrace Luminous」 [右]「Honesty Alina」

「来年はトライアスロン、再来年は南米最高峰のアコンカグアにチャレンジしたいと思っています。挑戦する姿勢を見せることを、これからも大切にしていきたいですね。」





■プロフィール
星南 SENA
1995年生まれ。東京都出身。
18歳のとき1型糖尿病を発症する。19歳でアメリカ オレゴン州へ1年間、語学留学し、ミスインターナショナル日本大会2019へ出場。
その後、モデル・タレントとして、さまざまなメディアで活躍。2022年にはインスリン治療を続けながら世界をまわり、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロに登頂。

text by Soichi Toyama photo by Akane Watanabe